日本の行く末

どうも、木村です。

今回は前回お約束したとおり、「日本の行く末」についてお話ししていきます。

「日本の行く末」を「アベノミクス」「社会保障(今回は年金)」「これからの日本人の仕事」という3つの視点から見ていきます。

前回も言いましたが、現状を認識して「ヤバイ」と感じれば、それをパワーに変えることもできます。

僕が知って危ういと感じた「日本の行く末」を知って、「うん、そうだね」と思っていただける方がいれば嬉しいです。

ただ、こういった世の中の大きな話(一見自分に関係なさそうな話)があんまり好きじゃないし興味がないという人もいるのではないでしょうか。

なんせゲームやユーチューブやLineなどなど、身の回りには面白いこと・やらなきゃならないことがいっぱいですからね。

僕もどちらかといえばそちらの方が好きな人間なので(Lineはやったことないですけど)、世の中の大きな話の詳しいことはほとんどわかりません。

ほいでも、僕が勉強して「えっ、マジで」と思ったことをお話するだけでもだいぶ「行く末」がクリアになってくるかと思います。

ですから、あまり気負わずに気楽に読んでいただければ幸いです。

さっそく「アベノミクス」から見ていきましょう。

2013年の初め頃に「アベノミクス」というものが発動されてから、世間は景気が良くなったとか、いやそうじゃないとか色々言われていますが、ホントはどんなことになっているのでしょうか。

まず「アベノミクス」の成功形というのは「大胆な金融政策(金を無尽蔵に刷る)」「機動的な財政政策(昔ながらの公共事業)」をやって時間を稼いでいる間に、「民間投資を喚起する成長戦略(日本の企業・個人の実力をつける)」を軌道に乗せることです。

ではそれらが成功しているのかを、もうちょっと詳しく見て検証していきましょう。

まず「大胆な金融政策」とは何かというと、日本銀行がお金を刷りまくることです。

そして、そのお金をそこらへんにある銀行に持たせれば銀行は自営業の人や企業にお金を貸しやすくなって、経済活動が活発になることを期待するものです。

でも、実際は自営業の人や企業はそれほどお金を借りずに、銀行は国債を買いまくり市中にお金は出ていません。

「機動的な財政政策」は僕らの税金を使って国の借金をふくらませながら、昔ながらの公共事業をやって、その仕事を受注する企業のみが生き長らえるというものです。

そして、一番重要な「民間投資を喚起する成長戦略」は”全員参加の成長戦略””世界に勝てる若者””女性が輝く日本”などの号令がかかっただけで今のところは成果らしい成果は出てきてません。

若者や女性が働きやすくなるなんてことはもちろんなく、個人を犠牲にして企業だけでもなんとかなりそうな気配すらありません。

結局アベノミクスがもたらしたものは、株のバブル的な急上昇(お金を刷ることによって円安になることで日本の輸出企業<多くは上場企業>の業績が上がることを期待して、2008年のリーマンショック以来離れていた外国人投資家が日本の株式市場に戻ってきたことによる)と、円安による輸出企業の好調と、銀行が潤ったということだけです。

僕らの血税や日本の未来をますます危うくして富裕層がさらにお金持ちになり、庶民はますます窮地に追い込まれているというのが実状でしょう。

ちなみに倒産件数が減っているのは銀行に余裕があるのと、公共事業の増加のために、本来ならば倒産を免れることができなかった企業が生き延びている(ゾンビ企業)ためです。

次は社会保障についてです。

社会保障といっても今回は年金のお話になります。

年金というのは僕らが今収めたお金で今の老人たちを養うという形式(制度がこのままなら僕らは子供たちに養ってもらう予定)になっているというのは、多くの人が知っていることだと思います。

そして、近い未来にはそのやり方が破綻しそうだなんて話も聞いたことがあるかも知れません。

人口が増えていく時代に作られた制度ですから、人口が減っていく時代にはそぐわないのは当然といえば当然です。

ただ、僕らが収めた年金の一部が株や国債などに”投資”されていることは知っていますか?

GPIFというプロの投資機関がお金を運用しています。

そして、年間4%の利益を出していかなければ年金制度は破綻してしまうというのが、投資部門での将来設計です(他にも年金制度が保たれるには出生率が回復するなど、いろいろな条件(とてつもなく厳しい)をクリアしなければなりませんが今回は置いておきます)。

「まあ、プロに任しておけば大丈夫でしょう」と思いますか?

まずはウィキペディアのGPIFのページの下の方にある運用実績を見てみてください。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B4%E9%87%91%E7%A9%8D%E7%AB%8B%E9%87%91%E7%AE%A1%E7%90%86%E9%81%8B%E7%94%A8%E7%8B%AC%E7%AB%8B%E8%A1%8C%E6%94%BF%E6%B3%95%E4%BA%BA

「4%には届かないもののまあまあでしょう」と思いますか?

それとも

「マイナスの年も何年もあるじゃん」と思いますか?

まあ、そのへんは人それぞれだと思いますが、僕なんかはまずもって「年金」なんていう死活問題の設計の一部に不確定要素が大きいギャンブル(投資)が入っているだけで発狂しそうになります。

そこへ持ってきて、2014年の11月ごろからGPIFの投資先が比較的安定度の高い国債からハイリスクハイリターンの株へと、かなり大胆にシフトチェンジしました。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASFL31HDQ_R31C14A0000000/

また、その資金(30兆円ほど)で株式市場が賑わっているというのですから、最初から読んでくださった方はもう開いた口がふさがらないと思います(好景気<株高>はこのようにして演出されています)。

この事実を見るだけでも「年金」という社会保障制度がいかに危ういものであるかということが言えるかと思います。

そして、最後に「日本人のこれからの仕事」というお話をしていきます。

これからの日本人の仕事ということになると「グローバル化による賃金低下」と「機械化による人間の仕事減(これは世界的)」は欠かせないお話になると思います。

まず「グローバル化」の方は、ニュースなどでもよく言われているし、実際に身の回りでも起こっているのではないでしょうか。

外国の方が働いているシーンというのがホントに多様になりましたよね。

僕の若い頃(20年ぐらい前)は工場で働いている人はかなりいましたが、今はコンビニ・飲食店・建設現場など街のいたるところで働いています。

これからは日本人より低賃金で働ける海外の方が徐々に徐々に増え続けていくというのは止められない流れです。

日本は周りを海に囲まれていたり、移民政策を取っていなかったり、日本語という特殊な言語を使っているために、ほかの先進国(欧米)と比べれば、グローバル化による仕事への影響の進みはゆっくりです。

でも、いつか日本人と低賃金で働ける人の給料が同一になるまでこの流れは進んでいきます。

企業としては同じ能力なら、安く働いてくれる方を使うというのは当然の理論ですからね(まあ、これを急激に推し進めようとしすぎてユニクロの社長なんかは反感を買って、今はとりあえず「やっぱ日本人」みたいなことを言ってますが)。

今は正社員とアルバイトの間で、同一労働同一賃金と言われていますが、これが日本人と外国人の間で起こるということです。

そして、「グローバル化」より速いスピードで押し寄せてきそうなのが仕事の「機械化」の波です。

これも、セルフのガソリンスタンド、セルフレジ、飲食店でのタブレット注文、病院や銀行の受け付けなど我々の身の回りで着実に進んでいます。

そして、昨年の末に「週刊現代」にも取り上げられた下記の記事は、けっこう世間を騒がせました。

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/40925

「702の職種が今後どれだけコンピューター技術によって自動化されるかを分析しました。その結果、今後10~20年程度で、米国の総雇用者の約47%の仕事が自動化されるリスクが高いという結論に至ったのです」

消えそうな仕事に掲載されているものに「図書館員の補助員」というのがあるのですが、先日のヤフーのトップニュースで「完全無人図書館」の実証実験が日本でスタートしたなんてものもありました。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150202-00124228-kana-l14

それでなぜこの記事が世間を賑わせたかといえば、機械にとって変わられる仕事というのは、どちらかというと単純労働だというのが僕らの認識だったと思います。

でも、この記事を見てもらえればわからのですが、”今”機械化が進んでいる仕事というのは「知識労働」と呼ばれたものにまで及んでるからです。

例えば、医療分野。

患者の診断はもとより、心臓の手術など「ミスをする人間」にとって変わって機械が行うようになっています。

「わたし失敗しませんから」なんて言っても、「機械の方が失敗もせずに早いですから・・残念!!」なんて言われて、米倉涼子も失業してしまう勢いなのです。

その他にもファイナンシャルプランや金融相談、コールセンターや教育なんかもものすごいスピードで機械化しているというのが現状です。

技術進歩により知らない間にずんずん・どんどんと僕らの仕事はなくなっているということです。

「グローバル化」と「機械化」という二つによって”日本人の仕事”は厳しくなっているという現状をお分かりいただけましたでしょうか。

さらには

日本はこれから「人口減少社会」「超高齢社会」に突入します。

戦後⇒高度成長期⇒安定成長期⇒バブル⇒低成長期(世界でも類を見ない)

戦後から右肩上がりの流れで来て、現在は水平状態を保っている日本は、今後は人口減少と高齢化のために「働き手・買い手」が少なくなり”経済規模は”確実に下降線をたどっていくことになります。

もちろんその流れの中で今のアベノミクスのように好景気(アベノミクスは未来を売って作られたということになりそうですが)がきたり、また不景気になったりしますが、基本的な流れとしては右肩下がりということを覚えておかなければなりません。

ということで

”日本の行く末とこれからの仕事”をかなりザックリとお話しさせていただきました。

「本当かよ~」と思われる方はご自分で調べてみてください。

そうすることによってより一層実感が増し、未来が鮮明に描かれるかと思います。

次回は厳しい今後の世の中を、我々がどうやって生き抜いていくべきか(僕の考え)ということをお話しします。

それでは、ありがとうございました。

 

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